ながさき海援隊がカリタス女子中学高等学校の生徒達に向けて、漂着ごみの実情をレクチャー

ながさき海援隊がカリタス女子中学高等学校の生徒達に向けて、漂着ごみの実情をレクチャー

2023年11月9日

 11月2日(木)、長崎大学の全学ボランティアサークル「ながさき海援隊」が神奈川県にあるカリタス女子中学高等学校の中学3年生5名に向けて、ながさき海援隊の活動や漂着ごみの実情についてレクチャーを行いました。

 この企画は、カリタス女子中学高等学校が修学旅行で長崎県を訪れることが決まり、その旅行中に行われる班別の探究活動に関連しています。各班が平和、キリスト教、食などをテーマに調査を行うなか、「長崎の海」をテーマと選んだ班が、インターネット上で「ながさき海援隊」の清掃活動の写真を見て、この活動について話を聞いてみたいということで連絡があり、それが今回の実現につながりました。

 「ながさき海援隊」は、9年にわたる活動履歴を持ち、長崎県内外で海岸の清掃と漂着ごみの分析をしたり、長崎市内の小学校に海ごみに関する講座を提供したりしています。彼らの取り組みは高く評価され、令和5年の「海の日」には第七管区海上保安本部長から表彰を受けました。

 このレクチャーでは、ながさき海援隊の3つの柱である「減らす(海や川の清掃)」、「知る(海岸のごみを調べる)」、「伝える(出前講座や啓発活動)」について、写真や実物を用いて説明が行われ、生徒たちは、プレゼンテーションのスライドが進むたびにノートやタブレットにメモを取っている姿が見受けられました。

レクチャー会場に置かれた回収した漂着ごみ
長崎県対馬で回収した穴子漁の漁具を用いて、漂着ごみの地域性を説明する杉岡代表
海洋ごみのペットボトルにあるバーコードから生産国を確認する生徒達

 質疑応答の際には、生徒から「現在も海ごみは増え続けているのでしょうか」といった質問が寄せられ、これに対して「素晴らしい質問ですね、世界の人口も増え、プラスチックの生産量も増加しているため、実は現在も海ごみは増え続けています」と回答されました。
また、「ながさき海援隊に入ったきっかけは何ですか?」という質問には、「昔から海が好きで、潮風を感じたいと思ってながさき海援隊に参加しました。気がつけば海ごみ問題の虜になっていました」との回答があり、会場には笑いが広がりました。

 質疑の後、カリタス女子中学高等学校の生徒たちは感想を述べました。「漂着ごみを回収し、調査する活動について、今日のお話を聞いて、その素晴らしさを改めて思いました。環境問題としてごみの問題は知っていましたが、アフリカ象2頭分の海洋ごみが毎日世界から生まれるという説明には驚きました。そして、自分の生活を見直す必要があるなと感じました。ありがとうございました。」

 最後に、ながさき海援隊の杉岡代表は、「遠くから声をかけていただき、感謝しています。海洋ごみへの関心を持ち、啓発していただけたら幸いです。今日は本当にありがとうございました。」とコメントし、レクチャーは終了しました。